第43章 私の彼氏に近づかないで

オーロラ・ロスの視点

静かな個室で、私はクレアと向かい合って座っていた。

俯いたまま、言葉が出ない。

この状況で、何を言えばいいのか分からなかった。

胸の奥に沈む羞恥が喉を塞ぎ、彼女の目を正面から受け止める勇気すら奪っていく。

「オーロラ。……久しぶりよね」

「随分、変わったみたい」

クレアは手にしていたコーヒーを置く。

「コトン」と小さく響いた音に、私の背筋が勝手に伸びた。ぎこちなく頷く。

「うん……もう七年だもの」

「ええ。七年」

低く反芻した彼女は、次の瞬間、ぱっと目を上げた。

空気が凍る。声も、冷たく研がれる。

「どうして、戻ってきたの?」

「……」

私...

ログインして続きを読む