第58章 彼女こそアレックスの元カノ

オーロラ・ロス視点

クレアを前にして、私はしばらく言葉を失った。

胸の奥がむかむかして、息が詰まる。

アレックスは家族とロス・グループを盾に、私をここへ縛りつけている。

好きで残っているわけじゃないのに、なぜかいつも、あの「恋人同士」の八つ当たりの矛先は私だ。

会場二階には、客が休憩できる小部屋が並んでいる。面倒を避けるため、私は踵を返し、そのまま階段へ向かった。

「オーロラ!」

背後からクレアの声。わざと大きい。周囲の視線がいっせいに集まる。

苛立ちが増したが、好奇の目の中で無視もできず、私は振り返った。

クレアの後ろには、女の子が四人。政治家筋の名家の令嬢だろう。

皆...

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