第13章 夏川紅蓮が神医であるはずがない

高見正国は、まさか夏川紅蓮を探しているのか?

――まさか。夏川紅蓮が、高見爺様の病を診るために呼ばれた「神医」だというのか?

そう思ったのも束の間、夏川瑠璃はすぐにその考えを打ち消した。

本物の神医が、ちょうど今到着しただけだ。きっとそう。

高見正国は屋敷内をひと通り探しても見つけられず、苛立ちのまま執事の襟元を掴み上げた。

「執事! 神医はどこだ!」

執事は反射的に首を振る。

「まだお見えになっておりません。私はずっとここでお待ちしておりましたので」

それを聞いた高見正国は、横目で高見奥様を見た。

さきほど電話を受けたのは奥様のほうだ。

高見奥様は即座に言い返す。

「...

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