第46章

沈村蓮が冗談を言っているようには見えず、浅川月はつい本を開いて、ちらりと中を覗いた。

ところが、そこに並ぶ文字は表紙と同じく見慣れないものだった。浅川月が知っているどの字体とも違う。目で追うほどに頭が痛くなってくる。

「蓮ちゃん……ほんとに読めるの?」

思わずそう訊くと、沈村蓮は淡々と彼女を一瞥し、さらりと言った。

「習ってないなら、読めなくて当然」

「……」

ますます胡散臭い。浅川月はそれ以上追及するのを諦め、沈村蓮がどうしても持っていくというその2冊をスーツケースにしまい込んだ。

ほかに持ち物はなく、2人はマンションを出て車に乗り、番組の集合場所へ向かった。

今回、沈村蓮...

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