第53章

沈村蓮のその言葉を聞いて、松村林也と斉村哲也もぱっと表情を引き締めた。

「いいね。じゃあ、すぐ連絡してみてくれ。向こうが時間あるなら、それが一番だ」

せっかくの上級ヒントだ。逃すには惜しすぎる。

沈村蓮は「うん」と短く返し、番組スタッフに頼んで自分のスマホを返してもらった。

彼女が連絡しようとしているのは村岡俊世だ。以前いっしょに編曲をしていたことがあり、村岡俊世の才能と実力はよく知っている。こういう急場の小さな手助けくらいなら、きっと問題ない――はずだった。

その様子に、配信のコメント欄がざわつき始める。

【沈村様、誰に連絡するんだろ?】

【哲也おじさんみたいな研究所の大物?...

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