第70章

電話の向こうで藤原洋介がふう、と息を吐いた。どこか諦め混じりの声。

「トレンド、見てないのか?」

その一言で、沈村蓮の胸の奥に嫌な予感がいっそう濃くなる。

「……あとで見る。切るね」

そう言って通話を切り、すぐさまネットを開いた。

ツイッターのトレンド上位――案の定、そこには彼女の名前が並んでいた。

ただし、沈村蓮が覚悟していた「遠坂遥の件」ではない。

相手は――村岡俊世。

【#村岡様が沈村蓮を擁護#】

【#村岡様 沈村蓮のマネージャーと契約へ#】

【#村岡様 国内芸能界の女性タレントを初めて公に庇う#】

遠坂遥の騒動は本来、相当な規模の炎上だった。トレンド欄の下には、...

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