第73章

時が経つのは早い。あっという間に、番組第3回の収録日がやってきた。

朝早く、浅川月が沈村蓮を迎えに来た。車に乗り込もうとして、蓮は気づく。村岡俊世と、そのアシスタントまで同乗している。

「どういうこと?」

沈村蓮が浅川月を見る。

村岡俊世はT市にいて、現地で合流するって話じゃなかったの。なのに、どうして自分の車にいる?

浅川月は蓮を見て、それから村岡俊世へ視線を移し、言いかけては飲み込む。

先に口を開いたのは村岡俊世だった。

「沈村さん! 今回の収録のために、昨日の午後には北市入りしました! 今朝はご一緒に現場へ向かえるように!」

さらにアシスタントが、目をきらきらさせて身を...

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