第95章

「葉山家……葉山詩音?」

地村局長は怪訝そうに眉をひそめ、頭の中でその名を素早く探った。

その表情を見て、沈村蓮は――この男は葉山詩音を知らない、と察する。スマホを取り出して数回タップし、そのまま机の上を滑らせるように局長の前へ差し出した。

「この人」

地村局長の視線が画面に落ちる。そこには、二枚を繋げた写真。六年前、十三歳の葉山詩音と、現在の葉山詩音。

「……彼女か?!」局長が目を見開いた。

沈村蓮が探るように言う。

「局長、何か心当たりがあるの?」

地村局長は一瞬ためらい、言葉を選ぶ。

「隠し事というほどでは……ただ、その女には少し覚えがあります。それは――」

そこで...

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