第39章

私の心臓がドキンと跳ねた!

私が固まっているのを見て、藤原大輔は口元を緩やかに上げると、私を引き寄せて座らせ、腕が自然に私の腰に回された。私の頭は否応なく彼の肩に預けられた。

「じゃあ、俺に付き合え」

このデッキチェアは一人用の幅しかなく、私たちふたりが何とか収まるには、私が体を横にして彼にぴったりと寄り添うしかなかった。

彼の身体に漂うタバコの香りに少し酔いしれそうになる。まるで彼の内側から滲み出るかすかな哀愁も絡みついているかのようだった。

私たち、既に男女の間で最も親密な関係を経験したはずなのに、こうして彼と密着して横になっているだけで、私は緊張で汗ばんでしまう。

長い間横...

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