第126章過去には隠された真実があった

「分かったわ」

ノーラはデイジーの手を安心させるようにぽんと叩き、目を少し細めた。

ジェームズがシャーロットのせいで婚約を破棄したがっているとは、思いもよらなかったのだ。

六年間の不在を経て、あのシャーロットという女は確実に狡猾さを増している。

ノーラの隣に立つデイジーが、絶妙なタイミングで口を挟んだ。

「奥様、シャーロットが海外で医学を学んでいたことも分かりました。どうやら、今ではかなりの腕前らしいのです」

「エマの心理療法士が代わったのも、シャーロットが絡んでいるようですわ。奥様、今まで申し上げておりませんでしたが、エマの主治医は以前から何度も、エマの症状は深刻で、専門のリハビ...

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