第149章与えないこと

「やっていないことについて、私にはやましいところなど微塵もありません」

シャーロットは冷ややかな表情のまま、翡翠のブレスレットを外そうと手を伸ばした。

それを見たエマの瞳からは、たちまち涙が溢れ出した。

彼女はジェームズの脚にすがりつき、小さな体を震わせながら、この世の終わりのような悲痛な顔つきになった。

その様子に気づいたジェームズは、慌ててエマを抱き上げ、その背中を優しくポンポンと叩いた。

「ほらエマ、泣かないで。ママに悪気はないんだよ」

そして、彼は咎めるような視線をシャーロットへと向けた。

エマがひどく取り乱すのを見て、シャーロットの手はピタリと止まった。

自分の手首に...

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