第184章婚約を破ってはいけない

「最初から言ったじゃない、あなたを愛してくれる人を見つけなさいって。それなのに、あなたは自分のやり方を押し通したわ。ほら見て、また傷ついて」

エルシーは小言を並べたが、デイジーを見つめるその瞳には心配の色が満ちていた。

スティーブンがちらりと視線を向けると、エルシーはすぐに口を閉ざした。それを見てから、スティーブンは口を開いた。

「デイジー、またマーティン家のジェームズに虐められたのか? 目に余るようなら、私が直接問い詰めてやる。婚約を破棄したっていい。我がリン家の娘が、こんな理不尽な扱いに耐える必要などないのだ」

「それにシャーロットのことだ。あいつはあの女のせいで何度もあなたを傷つ...

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