第222話欲しかった子ども

誰も、まる一秒のあいだ言葉を発しなかった。

やがてシャーロットが声を取り戻す。

「今、何て言ったの?」

カラは疲れ切った静けさをたたえた目でシャーロットを見た。

「エマは最初から、本当の標的じゃなかったの」

ジェームズの顔が硬くなる。「じゃあ、誰が?」

カラはゆっくり答えた。

「あなたよ」

ジェームズは目を細める。「説明しろ」

カラは組んだ手に、いっそう力を込めた。

「あなたのお祖父さまが何年も前に、その組織を調べ始めたとき、台帳を見つけたの」

ジェームズは眉をひそめる。「金の出入りの台帳か?」

「それ以上よ」

カラは顔を上げた。

「そこには名前が載っていた。家名が...

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