第90章相互破壊

「ジェームズ、口を挟まないで」デイジーの必死の懇願のあと、シャーロットは冷たく凄むような目で振り返り、噛みつくように言い放った。

これ以上ジェームズが何か言えば、彼女は本当に取り乱しかねない――それが誰の目にも明らかだった。

ジェームズは、シャーロットがここまで昂ぶっているのを見たことがなかった。一瞬、呆然として、もしかしたら当時エマは本当にシャーロットに見捨てられたわけではなかったのではないか、とさえ思いかける。あのとき、いったい何が起きていたのか。

ジェームズの目が陰り、思考の底へ沈んでいった。

シャーロットはデイジーへ向き直る。「デイジー、自業自得よ。自分で敷いた床なんだから、自...

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