さあリトルワン

エンヴィー

腕はまだ痛んでいた。エリオットを抱きしめ、彼の魔法が私の中を奔流となって駆け巡り、彼が不可能を成し遂げるのを目の当たりにしたからだ。私の息子。私の奇跡。けれど、周囲の血や痣、青ざめた顔を見回せば、もうこれ以上ここに留まれないことは明白だった。

「まずはエリオットを、向こうの家族の家に帰すべきだと思うわ」私は言った。声は落ち着いていたが、彼を手放すことを考えると胸が締め付けられた。

マラカイが前に進み出た。皮膚の下でライカンの力が唸りを上げているのがわかる。その瞳は鋭かったが、エリオットに向けられると穏やかなものに変わった。

「俺たちが連れて行く」彼は言った。「ジュリア...

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