日付 #3

ノア

ついに俺がエンヴィーをデートに連れ出す番が来た。「緊張している」なんて言葉じゃ、今の俺の状態はとても表現しきれない。ただ緊張しているだけじゃない――気が張り詰め、冷や汗が止まらず、思考は空回りし、このデートを台無しにしませんようにと考えつく限りのあらゆる神に、クソ必死に祈っている状態だ。兄弟たちのデートはそれぞれ素晴らしいものだった。ザビエルは海上でまるでお伽話のようなロマンスを演出し、ハイデンは彼女をビルから突き落とすことを「楽しみ」と呼んだ。そして、次は……俺だ。最初にしくじった男。待つことができなかった男。一歩ごとに自分がふさわしいと証明しなければならない男だ。

俺たち...

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