第百十六章

セフィ

目が覚めると、私は布団の中で丸まっていた。ベッドを確認するまでもなく、アドリックがいないことはわかった。彼が隣にいない時だけ、私は布団を必要とするからだ。彼は一晩中、専用のヒーターみたいに私を温めてくれるから、普段なら布団なんていらない。だからこそ、私は彼の胸の上で眠るのが大好きなのだ。そこが一番暖かい場所だから。彼が私の髪に指を通して撫でてくれるのも、最高の特典だ。

足を伸ばすと、昨夜の情事の名残である鈍い痛みが走った。一昨日も、その前の二日間も。正直、もう何日続いているか数えるのもやめかけていた。今の私たちは、お互いを求めて止まない状態だ。本音を言えば、これが永遠に終わ...

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