第百十七章

セフィ

昼食を済ませた私たちは、ジムで時間を潰すことにした。まだ体調は万全とは言えないけれど、日ごとに力は戻ってきている。怪我をして以来、アンドレイの指導のもと何度かトレーニングをしてみたが、悪化することはなかった。今のところ順調だ。それに、ハードな運動をすれば、その分たくさん食べられる。私にとっては一石二鳥というわけだ。

アンドレイは相変わらず通常通りのメニューは許可してくれず、短時間で切り上げるよう口うるさく言ってくる。今日も例外ではなかったけれど、何もしないよりはマシだ。それに、アドリックの会議が終わるまでの時間潰しにもなった。

ジムでの運動を終えると、シャワーを浴びて着替...

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