第四十章

アドリック視点

正午にキッチンに集まるよう部下たちに伝えてあった。誰がセフィと一緒に残るか、まだ決まっていなかったからだ。彼女はまだ勘違いしている。自分のお守りをするのは罰ゲームのようなもので、俺についていく方がマシだと思っているようだ。だから、誰が残るかを彼ら自身に決めさせたがった。彼女は、誰が残るかで言い争いになるとは思っていないだろうが、俺には分かっていた。正直、喧嘩の仲裁をする羽目になるだろうと予想していたくらいだ。

セフィを連れてキッチンに入ると、全員が期待のこもった目で俺を見た。俺はできるだけ真剣な表情を作って言った。「お前たちのうち一人がセフィと残らなければならない。...

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