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【アドリック視点】

アルマンドの話が出たことで、俺の中に怒りがこみ上げてくるのをセフィは感じ取っていた。あいつには二度と彼女を会わせたくない。俺の瞳が黒く染まったことに誰もが気づき、それに呼応するように、イヴァンとセフィの瞳の色も変化した。

「セフィがその場にいなくても、何とかする方法はあるはずだ。彼女の代わりに、俺がバッテリーになれるかもしれない」アンドレイが俺をなだめるように言った。

「それ、いけるかもな」イヴァンが言った。「俺たちがセフィに全部送って、彼女がアンドレイに送る。で、スティーブンは彼女じゃなくてアンドレイを使うってわけだ」

俺の怒りの気配を感じたセフィは、俺を落ち着か...

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