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セフィ視点

待機することの何が一番辛いかといえば、いつ何時でも飛び出していけるよう準備をしていなければならないという感覚だった。街のどこかで事態が悪化すれば、すぐにでも駆けつけなければならないという強迫観念があり、他の何かに集中することなどほぼ不可能だった。

初日は、万が一に備えて「いつでも動ける状態」を保ったまま、ただ座って過ごした。二日目になると、何もしないことに飽き飽きしてしまい、できる限り普段通りに過ごすことにした。いつ爆弾が破裂してもおかしくないような緊張感を抱えながらも、私たちは楽しい時間を過ごすことができた。これこそ、私が彼らを愛してやまない数えきれない理由の一つだ。何をして...

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