チャプター 80

*アドリック視点*

今回、彼女が目を覚ました瞬間の安堵感は、言葉では言い表せないほどだった。俺のセフィが戻ってきたんだ。彼女の笑顔をもう一度見られるなら、何だって差し出してもよかった。

「今回はどのくらい眠ってたの? 少なくとも十二時間は、あなたが身じろぎもせずにここに横になってたのは知ってるわ。私が安眠できるようにって」

彼女はそう言いながら、指先で俺の無精髭をなぞり続けた。その特徴的な瞳が、俺が本当にここにいるのか確かめるように、顔中を点検している。

「どうしてそれがわかるんだ、セフィ?」俺は片眉を上げて尋ねた。

彼女は何か言いかけたが、口をつぐんだ。「えっと、今はどうでもいいこ...

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