第202章 一目で気に入る

南雲玲奈は彼からのメッセージを見て、わずかに逡巡した。

手元にはチケットが二枚。こういう個展は、次がいつあるか分からない。本当は香澄を連れて行くつもりだった。

けれど――小泉さんの段取りだって、きっと丁寧に考えてくれている。

だから玲奈は、迷い続けなかった。

香澄と一緒に行けないなら、千夏と行けばいい。

気に入った絵があれば、彼女に意見をもらえる。

翌日、玲奈はチケットを志村千夏に渡した。

千夏は誘われたと聞いて、むしろ首をかしげる。

「なんで小泉さん誘わないの? 香澄の治療のとき、どうせあの人もいるじゃん。最近ずっと屋外治療なんだし、チケット渡すなら小泉さんが一番でしょ」

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