第23章 間違ったことをしたなら、放っておかれるべきだ

それを見た南雲玲奈は、そっと香澄を制して、やさしく言い聞かせた。

「お風呂場に絵は持って入っちゃだめよ。うっかり濡れたら、この絵、だめになっちゃうから」

香澄はもちろん、大事な絵を傷めたくはない。だから素直に額を置き、ママと一緒に浴室へ入っていった。

横尾孝人が仕事から帰宅したころには、香澄はもうお風呂を済ませ、リビングのソファで使用人と遊んでいた。

普段の香澄は自分の世界に没頭していることが多い。横尾孝人も仕事が忙しく、帰宅するころには疲れ切っているか、その気力すら残っていないことがほとんどだった。

だから当然、娘の変化にも気づかない。

玄関を入るなり、彼は子どもに一瞥をくれた...

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