第20章

収録まであと三日――。

田原涼子が、嵐みたいな勢いで平原綾香のマンションに飛び込んできた。

「終わった終わった! 綾香、これ……もう負け確だよ!」

綾香はノートパソコンから顔を上げ、眉をひそめる。

「どうしたの。落ち着いて、順番に話して」

「平原寧々!」涼子は肩で息をしながら吐き捨てた。「さっき番組の内部から聞いたんだけど、あの女、どんなコネ使ったのか知らないけど……プリュムを引っぱってきた。自分と、あの子役の衣装をデザインさせたんだって!」

「プリュム……?」

綾香の表情が、わずかに動く。

「そう! 顔も素性も一切出さないのに、出す作品は全部バズる――国際トップクラスの伝説...

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