第44章

ホテルのルームキーは、床に散らばった乱れた衣服の山に、ひっそりと紛れ込んでいた。

唇を重ねる力は、最初からひとつの身体だったかのように強引で――平原綾香は否応なく認めてしまう。松村礼嗣の身体は、自分に驚くほどよく馴染む。鍵が、ぴたりと鍵穴に収まるみたいに。

松村礼嗣の温い口づけが、顎を、喉を、鎖骨をなぞり、迷いなく下腹へ落ちていく。細かなキスは最後、両脚のあいだへ密に降り注いだ。

綾香の指が彼の髪に沈み込む。身体が勝手に覚醒していく快感に、潤んだ瞳の焦点がふわりと溶けた。

松村礼嗣は両手で彼女の太腿の外側を掴み、指の腹でやさしく、行ったり来たりと撫でてから――次の瞬間、獰猛に舐めたて...

ログインして続きを読む