第43章

夕食を終えても、石塚勝矢はもう実家に居続ける気にはなれなかった。

「先に帰る」

石塚の父と言葉を二、三交わし、石塚勝矢は立ち上がって暇を告げた。

父は玄関先まで彼を見送りに出た。

「二、三日のうちに朱理を連れて一度戻ってこい。それから、さっき自分で言ったことを忘れるな」

「どうでもいい人間に時間を使うな。お前の立場で、ああいう連中とこれ以上関わることは許されない」

石塚勝矢は何も答えず、そのまま車に乗り込んだ。

車はゆっくりと実家を離れていく。石塚勝矢は窓の外の夜色を見つめながら、胸の奥に説明のつかない重さを抱えていた。

別荘に着いた頃には、もう夜も更けていた。

「若様」

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