第415章

「陽介兄さん」

水原見華はそっと彼の名を呼び、ゆっくりと手を持ち上げた。優しく、そして壊れ物を扱うかのように恐る恐る、男の広く分厚い手の甲に自らの手を重ねる。

「愛しています。陽介兄さん」

あなたは私の心に、随分と前から根を下ろしていたのね。もしかしたら、初めて口づけを交わしたあの時からかもしれない。

あるいは、世間の目なんて気にせずに、何度も何度も私の隣に立ってくれたあの時から……。

愛が何なのか、私にはよく分からない。でも、あなたを想うこの気持ちこそが、きっと愛というものなのでしょう?

堀内陽介の目元が熱くなり、心臓が早鐘のように胸を叩いた。

雪の中、想い合う一組の男女が深...

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