第422章

「隠せるところまで隠し通すしかない。少なくとも……大勢が決するまではな。悟が正々堂々と後継者の座に就き、水原グループの株式と事業の大半を継承する、その時までは」

水原明一は瞳に暗い炎を宿し、拳を固く握りしめた。

「水原グループの未来を託せるのは悟だけだ。他の誰であってもならん」

もし自身の病状が悪意ある者の知るところとなれば、後継者はおろか、社長の椅子さえ危うくなるのだから。

唐沢楓は困惑し、しばし沈思した後、探るように問いかけた。

「お祖父様、道理から言えば、何事もなければ長男が家督を継ぐはずです。つまり、水原グループの後継者は、本来なら悟さんの御兄様であるべきでしょう」

彼女...

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