第439章

唐沢佑は一瞬言葉を切り、そして続けた。

「これら全て、誰かが仕組んだ罠のように思えないか? 楓」

唐沢楓の漆黒の双眸が揺らぐ。胸の奥が震えたが、声は冷徹そのものだった。

「たとえ罠だとしても、それに乗るかどうかを決めたのは彼自身でしょう? 堀内星良がどんな罠を張ろうと、彼が見向きもしなければ、あのホテルへ、あの部屋へ行かなければ、堀内星良に彼を縛り上げる力なんてない。記者たちだって、あんな写真を撮ることなんてできなかったはずよ」

唐沢佑は返す言葉を失った。

「水原悟が相手に付け入る隙を与えた。そうでなければ、こんなことにはならなかったわ」

唐沢楓は殺気を孕んだ表情で、幽鬼のように...

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