第445章

「楓、お前がこっち側の人間じゃないなんて、国家的な損失だよ」唐沢加瀬は、しみじみと感慨を漏らした。

唐沢楓の艶やかな紅唇が、冷ややかに弧を描く。「無理ね。私、気が短いから。犯人をその場で処刑しかねないわ」

唐沢加瀬は口をつぐんだ。

「水原静香とこの男、ただならぬ関係のようね。愛用のネックレスを渡すなんて、二人の間に何か裏があると思わない?」唐沢楓は美貌の瞳を細めた。

「あったとしても、過去の話だろう。それは二人の面識を間接的に証明するだけで、水原静香が男と結託して古美さんを襲わせた証拠にはならない」唐沢加瀬は真顔で指摘する。

「わかってる。でも私には、これだけで十分よ。水原静香を頭...

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