第454章

大事な頼みとあれば、堀内陽介が断るはずもない。ましてや相手は親友だ。億単位の商談だろうと放り出し、車を飛ばして駆けつけた。

「いいだろう。なら今すぐ、その『親友』とやらをここへ連れてこい」

堀内卓敬は怒りを露わにした。

「それは無理な相談だ」

陽介も唐沢楓の車を目にしていた。彼女が来ていること、そして今この瞬間、水原悟と共にいることを察し、安堵の笑みが口元に浮かぶ。

「あいつらは今頃、水入らずで愛を語らってる最中だろ。そんな無粋な真似、俺は御免だね。嫌われたくないしな」

堀内星良は怒りで全身を震わせ、実の兄を怨嗟に満ちた目で見つめた。

その視線に気づいた陽介の胸に、鋭い痛みとや...

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