第42章

鈴宮京也の目が、わずかに揺れた。

抜いた短刀の切っ先から、血の玉がころりと落ちる。

彼はそれをレオンに渡し、朝日の右手を指さした。

草野は察して前へ出る。痛みに痙攣しつづける朝日の右手首を掴み、脇の鉄製の作業台へ叩きつけるように押さえつけた。

別の手下が、でかい鉄製のペンチを差し出す。ずしりと重い。

朝日は何が起きるか悟ったのか、喉の奥で潰れた呻き声を漏らした。

鈴宮京也は自らペンチを受け取り、口を開いたまま、朝日の右手の小指へぴたりと合わせる。

「や……やめ……お願いします……親分……」

最後の嘆願は、蚊の鳴くような弱々しさだった。

鈴宮京也は表情ひとつ変えない。両腕に力...

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