第314章

私は冷たく言い放つ。

「何か分かったら連絡するわ。でも、もし里弥の身に何かあれば……あなたにも道連れになってもらうから」

そう告げると、私は病室を出ようとドアを開けた。

扉を閉めようとしたその刹那、山本翔一の微かな呟きが耳に届く。

「里弥に何かあったら、俺の命など要らん……」

私は足を止めることなく、大股で立ち去った。ただ、ドアが閉まる瞬間、目尻から再び涙が零れ落ちるのを止めることはできなかった。

一体誰が、私の里弥を連れ去ったというの?

山本翔一と話し合った結果、彼の体調を熟知している三人の人物には、犯行に及ぶ時間もなければ、動機も薄いことが分かっている。

だが、犯人が山本...

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