第326章

佐藤美咲は鼻で笑い、蔑むように言い放った。

「まっとうなやり方? そんなもの、とっくに試したわ。でも、まるで意味がなかった。寄ってくる男どもは、どいつもこいつも私の金か身体が目当てなだけ」

貧民街で出会った少年から聞いた、佐藤美咲に関する話を思い出す。目の前にいる佐藤美咲を見つめていると、不思議と彼女への憎しみは薄れ、胸の奥でくすぶっていた怒りは、次第に哀れみへと変わっていった。

私はゆっくりと椅子に腰を下ろし、静かに口を開く。

「佐藤美咲、こんなことを続けても、泥沼にはまるだけよ。今ならまだ引き返せる。警察にすべてを話して、情状酌量を求めなさい。私からも説明するわ。あなたが里弥を心...

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