第333章

胸の奥で渦巻く悔しさを必死に押し殺し、私は背筋をピンと伸ばした。今、この瞬間に弱さを見せることだけは、絶対に許されないと知っていたからだ。

そうして私は、重い足取りで病室を後にした。

病院特有の消毒液の刺激臭が鼻をつき、どこかの病室から漏れ聞こえる赤ん坊の泣き声が鼓膜を震わせる。それらすべてが、私の乱れた思考をさらに掻き回していく。

廊下の角を曲がったところで、ちょうど急ぎ足でやってきた青木易揚と鉢合わせた。

彼は私を見ると、意外そうな表情を浮かべる。

「静香、どうしてここに?」

青木易揚の声には、隠しきれない気遣いが滲んでいた。

「顔色が悪いぞ」

私は口元に無理やり薄い笑み...

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