第350章

青木徳原もまた、青木井東のために慈悲を乞おうとしているのだと悟り、私の表情はゆっくりと翳っていった。かつて、私と青木家には浅からぬ縁があった。幼い頃、青木家に出入りするのは、まるで自分の家に帰るかのように気楽なことだったのだ。

白髪の交じった青木徳原の髪、かつては誇らしげに伸びていた背筋が今では少し丸まっているのを見て、商業界で辣腕を振るい、意気揚々としていた当時の彼を思い出す。今のこの落ちぶれた様子に、胸の奥がちくりと痛んだ。

だが、救出された時の平沢雪乃の怯えきった瞳と、子供を失った葉田水奈の悲痛な訴えが脳裏をよぎり、私の瞳に再び強い意志が宿った。青木井東が犯した過ちは、人としての原...

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