第387章

「おい、山本翔一か?」

青木易揚は口を開いた。努めて冷静さを装ってはいるものの、その声の微かな震えが、内なる不安を露呈させていた。

受話器の向こうから、山本翔一の切迫した声が響く。

「青木易揚、静香はそばにいるか?」

藪から棒なその問いに、青木易揚は一瞬呆気にとられ、次いで警戒心を露わにして私の方を振り向いた。

彼の突然の異様な視線に気づき、私は反射的に見つめ返す。視線が絡み合う中、私の瞳には困惑の色が浮かび、胸の奥では疑念が渦巻く。一体どうしたというの? なぜ急にそんな目で私を見るの?

青木易揚は一呼吸置き、スピーカーフォンに切り替えて言った。

「ああ、一緒にいる。何があった...

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