第389章

受話器から、山本翔一の明瞭な声が響く。

「葉田グループと大前を完全に潰せるなら、この出費も安いもんだ」

私は彼の意見に全面的に賛同した。

「プロジェクトさえ順調に進めば、リターンはこの投資額の比ではありません。長い目で見れば、これこそが局面を打開する鍵となります」

傍らにいた青木易揚が、バシッと太腿を叩いた。その瞳が鋭い光を放ち、即座に受話器へ向かって言い放つ。

「よし、その手でいくぞ!」

すぐさま彼は俺に向き直る。

「静香、すぐに平沢雪乃に連絡しろ。俺は会社に戻って、これまでの断片的な手がかりを精査する。まとめて彼女に渡せば、捜査の糸口になるはずだ」

私はスマホを手に取り、...

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