第404章

中村宗祐は、山本翔一の登場によって私と里弥に付き添う役目を奪われるかもしれないと悟ったのだろう。その笑みが一瞬凍りつき、瞳の奥に警戒の色が走る。彼は無意識のうちに私と里弥の方へ一歩距離を詰め、まるで所有権を主張するかのような素振りを見せた。

だが山本翔一は、そんな中村の動きなど意に介さない。彼の視線は私だけに釘付けになっていた。その双眸に宿る懇願の色は燃え盛る炎のように熱く、私は思わず目を逸らしたくなる。

「静香。突然押しかけたことはわかっている。だが、里弥の成長する瞬間を、これ以上見逃したくないんだ。今回は絶対に、失敗しない」

山本翔一の声には哀願が滲んでいたが、その響きは鮮明に私の...

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