第423章

私たちが目の回るような忙しさに追われ、まさに焦燥の極みにあった時、野村利樹が現れた。彼は余裕綽々といった足取りで私のオフィスへと踏み込み、革靴が床を叩く「コツコツ」という乾いた音が室内に響く。その顔には和やかな笑みを湛え、一歩ごとに絶対的な自信を漂わせていた。

物音に気づき、私は書類の山から顔を上げた。疲労困憊の瞳が入り口を捉える。仕立ての良いスーツに身を包んだ彼は、疲れ果てた私とはあまりに対照的で、まるで別世界から降り立った住人のようだった。

野村利樹を見上げると、彼は口角をわずかに上げ、計算され尽くしたような笑みを形作っていた。一見すると、その表情は私への気遣いに満ち、こちらの体調を...

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