第98章

法廷を出ると、私の胸は激しい高鳴りに満たされていた。平沢雪乃と小林一郎が、真っ先に私のもとへ駆け寄り、祝福してくれる。平沢雪乃は満面の笑みを浮かべ、私に抱きついた。

「静香、最高よ! 今回の裁判、本当にお見事だったわ。あなたなら絶対にできるって信じてた!」

私は笑顔で応える。

「二人ともずっと支えてくれたおかげです。そうでなければ、ここまで戦う勇気は持てませんでした」

小林一郎も微笑んで言った。

「静香さん、これは君が勝ち取った当然の勝利だよ。これからの道も、きっと順調に開けていくだろう」

私は感謝を込めて二人を見つめた。

「お二人がそばにいてくれて、私は本当に幸運です」

話...

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