第26章 緒方廷治、あなたを憎む

「廷治さん、廷治さん。正直、あんたのことちょっと理解できないんだけど!」

翌朝早く。江口惟純は緒方廷治のオフィスに現れ、今にも人を殺しそうな視線を真正面から浴びながらも、へらへらと笑って言った。

緒方廷治はその顔を見た瞬間、あの夜――松本霞澄にちょっかいを出していた場面が脳裏に蘇り、まともな顔などできるはずもなかった。

「失せろ」

江口惟純は皮膚が厚い。聞こえなかったことにして、勝手に話を続ける。

「守屋白雪って、緒方メディアの所属だよね? あんたの許可なしで、松本霞澄の火消しなんてできるわけないじゃん」

緒方廷治は横目で一瞥するだけ。

「黙れ。んで、失せろ」

江口惟純はデス...

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