第7章

一週間。

まったく、丸一週間だ。始が毎日、私のタトゥースタジオの前に現れるようになってから。朝の八時の時もあれば、昼過ぎの三時の時もある。夜、店を閉めようとする時間帯にさえいた。まるで幽霊みたいに、ただそこに突っ立って、ガラス窓越しに仕事をする私をじっと見ていた。

『こんな惨めな行為で、私の気を引けるとでも思ってるわけ?』

その熱い視線を感じながら、私はタトゥーマシンの針を調整した。十年もの間、彼からこんな風に注目されることを切望していたのに。実際に手に入れてみると、感じるのは苛立ちだけだった。

またスマホの画面が光った。始からのメッセージだ。

『遥、話せないか? 君...

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