第117章 何の役に立つのか

陸川北斗はフッと鼻で笑った。「嫁が他の男に触られて、俺が勝っただと?」

……天樹夢子は言う。「服の上から肩を揉まれただけよ。まだ足も脚も始まってないのに」

フン! 陸川北斗は冷たく鼻を鳴らし、口を閉ざした。

どうせもう起きてしまったことだ。今さら彼女が何を言おうと勝手だろう。

陸川北斗は彼女を相手にしたくなく、黙り込んでいる。すると天樹夢子もスマホをいじり始め、何も言わなくなった。

その様子を見た陸川北斗は、嫌味っぽく言った。「よくスマホなんていじる気になれるな」

天樹夢子は……。

「いじらない、いじらないわよ、これでいいでしょ!」以前は、彼がこれほど面倒で、話の通...

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