第149章 君は私よりもっと無法者だ

陸川北斗は彼女を見下ろし、首を傾げた。「ん?」

天樹夢子は何事か言いかけたが、結局は笑って慰めた。「いつかはできるわ」

陸川北斗は「ん」と一つ返事をし、身を屈めて彼女の頬にキスをした。唇を奪おうとしたところで、天樹夢子は彼を押しとどめた。「お酒臭いわ。先にお風呂入ってきて。お茶、淹れてあげるから」

「キスもさせてもらえないのか」陸川北斗は彼女の頬をつねると、彼女が腕の中に押し込んできた服を持ってバスルームへと向かった。

バスルームに消えていく陸川北斗の後ろ姿に、天樹夢子は思わず安堵の息を漏らした。

それほど時間も経たないうちに、陸川北斗がバスルームから出てくると、天樹夢子はお茶を淹...

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