第325章 良い

意思疎通がうまくいかなかったせいで無駄にしてしまった長年の月日を思うと、陸川北斗はそれだけで恐ろしくなった。

だから今、彼女と天樹夢子の間に何が起ころうとも、本気で腹を立てたり、怒りを露わにしたりはしない。彼女に話す機会を与えるのだ。

これだけのことを経験して、陸川北斗は人の話を聞くことがどれほど重要なことかを知った。

陸川北斗が恐る恐る言葉をかけると、天樹夢子はにっこりと「うん」と頷いた。

そして、両腕を彼の首に回し、その唇にキスをした。

天樹夢子からの積極的なキスに、陸川北斗は身を翻して彼女を再び腕の中に閉じ込め、そのキスをさらに深いものにした。

天樹夢子とわだかまりを解いた...

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