第403章 ずっとその子を密かに探していた

あの子?

天樹夢子は天宮千恵の方に顔を向けた。彼女にもまた、語られざる物語があったとは。

こちらを見つめる天樹夢子の視線に、天宮千恵はかすかに微笑み、歩きながら話し始めた。「三十年前、私の実家でちょっとした問題が起きたんです。その時、ある男性が私を訪ねてきて、海外で子供を産んでほしいと頼まれました」

「あの頃はお金が急に必要になって、それで引き受けたんです」

「向かう道中、とても不安でした。詐欺師に遭うんじゃないか、どこかに売り飛ばされるんじゃないかって。でも、相手は先にお金を全額渡してくれたし、私も実家の問題を解決できた。たとえ売り飛ばされたとしても、それはそれで仕方ないと思ってい...

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