第410章 恥ずかしがらないで

最後の心理的な防衛線を乗り越え、陸川北斗は決断を下した。それと同時に、甘えん坊にもなっていた。

まるで、失われたこの二年間のすべてを埋め合わせようとしているかのようだ。

天樹夢子はどうすることもできず、しばらくの間、彼がキスしたり抱きしめたりするのをなすがままにさせていた。

やがて陸川北斗が彼女を解放すると、今度は天樹夢子が両手で彼の顔を包み込み、そっとキスをして言った。「これが最後よ。早く帰りなさい」

「君が先に入って」

天樹夢子は彼の腕の中から抜け出し、くるりと向き直って庭の中へと入っていった。

陸川北斗は天樹夢子を見送り、彼女が家の中に入るのを見届けてから、ようやく車に乗り...

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