第512章 一夜の夫婦、百日の情

「宮沢宣之、俺とお前の間の因縁に、柚香は関係ない。いい加減にしろ」

 宮沢宣之が春川柚香と一緒にいるのは、単なる自分への報復だ。宮沢鳴にはそれが痛いほど分かっていたし、彼が春川柚香に対して責任を取るつもりがないことも知っていた。

 だからこそ、宮沢鳴は言葉を継いだ。

「柚香を解放してくれるなら、どんな条件でも飲む」

 どんなに計算しようとも、まさか春川柚香を自分と宮沢宣之の確執に巻き込むことになるとは、宮沢鳴は夢にも思っていなかった。

 こうなると分かっていれば、たとえ当初どれほど春川柚香に惹かれていようとも、その想いを押し殺し、彼女の平穏を乱すことなどしなかっただろう。

 一方...

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